Vol.39

日高昆布の海
     日高本線

  
 第31週 7月30日〜8月05日

 
  

線路脇の砂利も昆布干し場になる。夏の日高本線
        この写真はDVD「魅惑の鉄道風景 七曜週めくり」の映像から取り込みました
  
 ◆◆
 
 日高本線は室蘭本線の苫小牧から太平洋に沿って、襟裳岬に向かって行き止まりの終着駅、様似までを走る路線だ。本線の名前は付いているものの、1〜2両の列車がほとんどという、ローカル線だ。車窓の風景はすばらしく、青い太平洋や競走馬の牧場の緑が広がり北海道らしい旅が楽しめる。
 
 
 北海道沿岸の夏の風物と言えば昆布干しだろう。日高本線の沿線では利尻昆布、羅臼昆布と並んで有名な日高昆布が取れる。北海道の夏特有のカラッとして、それで強烈な日差しが昆布干しには必須で、天気の悪い日には昆布漁そのものが行われないという。当日の天気を見てその日の漁を行うかを決めて、漁はいっせいに開始される。私が訪れた日は2週間ぶりに天気が回復して久々の漁になっていた。漁の時間は決められているので、その間は話をするどころではない。活気にあふれた浜を見ていると、線路端に腰を下ろした老夫婦が話の相手をしてくれた。昆布の等級の話や、漁のルール、干し方のうまいへた・・・久々の漁を見ながら、しばしの歓談。浜にかざされた白い旗が降ろされると、いっせいに船が帰ってくる。見る見るうちに乾燥していく昆布は、いつも見る料理用の昆布の姿になっていった。

◆◆
 
 
ワンポイントフィールドガイド:日高本線 東町−日高幌別
 
  
 夏の晴れた日に昆布漁や、昆布干しと日高本線の列車を入れて撮影するポイント。線路間際まで昆布が干されて夏の雰囲気を出してくれる。午前中が海側からの光になる。午後になるとほとんど漁は終わってしまうので、午前中に訪れるのが良い。もちろん、漁の最中は邪魔にならないように細心の注意をしていただきたい。
 
 
 
◆◆
 
 
 
実際に撮影に行かれる場合は、週刊週めくりメニュー下にある、ご注意を必ずお読みください
 

◆◆