Vol.14

凍てつく轍
       北上線

  
 第07週 2月12日〜2月18日

  

モノトーンの錦秋湖を見て2両のディーゼルカーが走る
        この写真はDVD「魅惑の鉄道風景 七曜週めくり」の映像から取り込みました
  
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 奥羽山脈を越え、北上と横手を結ぶ山岳路線が北上線だ。
 険しい山道を進むこの路線の車窓は、四季それぞれに美しく、列車の旅を飽きさせない。その中でも特に風景を楽しめるのが岩手から秋田への県境間近にある錦秋湖だ。人工の湖ではあるが、入り組んだ地形や広葉樹林の多い山々、その変化に富んだ風景が魅力だ。
 
 
 湖面に錦の色を落とす艶やかな紅葉が終わると、錦秋湖は雪の季節になる。年を越えて2月の声を聞く頃には、もっとも雪深い風景になっていく。
 錦秋湖の湖面も降り積もった雪で真っ白になり、ところどころの黒いすじで川の流れの位置を確認できるくらいになっていた。しんと静まり返った湖では時折雪下ろしの音が聞こえるくらいだ。突然の轟音が響き鉄橋に現れるディーゼルカー。そして鉄橋から姿を消すと、また元の静寂が返ってくる。季節の美しい風景を見せる北上線が、もっとも静かな風景を見せてくれる冬の風景だ。撮影が終われば駅にある温泉で、冷えた体を温めよう。そんな事を考えながら寒さに耐えた一日の撮影だった。

 
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ワンポイントフィールドガイド:北上線 ゆだ錦秋湖−ほっとゆだ
 
  
 錦秋湖にかかるカーブした長い鉄橋を撮影するポイント。
 TOPの写真を撮影したのはA地点、国道107号線の橋梁にある歩道から安全に撮影することができる。終日逆光のため、曇りの日向きだが、晴れた日の輝く雪山をバックにするのも美しい。
 B地点は国道のトンネル手前から分かれる道から鉄橋の正面を撮影するポイント。雪に埋もれた湯田の町をバックに、鉄橋のカーブを活かして撮影できる。午前中が順光で、終日列車サイドに日が当たる。
 C地点は駅前の道をまっすぐ進んで橋を渡り、湖畔に降りたあたりから、鉄橋サイドを撮影する。終日順光だが、雪深い時期には、湖畔に出にくい。
 
 
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実際に撮影に行かれる場合は、週刊週めくりメニュー下にある、ご注意を必ずお読みください
 

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