Vol. 6
 
第6話 ’80年代の北上線 その2:雪と機関車
 
 北上線の大きな魅力は、日中2往復するDD51重連牽引の長大な貨物列車です。細かく写真をチェックしてはいないのですが、記憶ではコンテナ車は見たことがなく、全てワムをはじめとする旧型の有蓋貨車だったような気がします。そして、冬になれば出動する除雪車。北上線では意外なことにDD14のロータリー除雪車の方が撮影の機会が多く、主に夜間に走るDE15ラッセル車はめったに撮影することができませんでした。
 当時のロータリーは出動計画が一週間前くらいに分かったために、お世話になった駅員さんから自宅に電話が入り、「来週走るぞ!来るか?」などと連絡をいただいたりしていました。反面、計画後の天候で雪が解けてしまい、いくら羽を広げても雪に当たらず、カラカラ言いながら走っていった・・・などという事もありました。

 

 
一気に雪の降った日に、珍しくDE15ラッセルが日中走り抜けて行きました
横川目-和賀仙人
 

 
 雪をかき集め、吹き飛ばすロータリー除雪車DD14。2機積んだエンジンを
全て除雪に充てているために、推進用のディーゼル機関車に押されています。
’80年頃はDD13との連結運転でしたが、後にDE15との連結に変わっています。
横川目-和賀仙人
 

 
 正面から迫ってくるDD14を見ていると、とても鉄道車両には見えません。
ファインダーの向こうに繰り広げられる迫力の姿に夢中になってシャッターを
切り続けました。
横川目-和賀仙人

 

 
 普通列車と交換するために停車した駅でのカットです。
ナンバープレートに付いた雪にロータリーのすさまじさを感じます。
和賀仙人駅
 

 
 雪の降り続く町を出て、DD51重連の貨物列車が錦秋湖に
出てきた。最近同じ場所で撮影してみると後ろに見える旧線の橋脚が
いつの間にかなくなっていました。
ゆだ錦秋湖(当時陸中大石)-ほっと湯田(当時陸中川尻)

 

 
 雪の降り続く山脈でも、ほんの時々きれいな晴れ間の広がることが
ありました。いつものように長い貨物を引いてディーゼル機関車が
走ってきました。
ゆだ錦秋湖(当時陸中大石)-ほっと湯田(当時陸中川尻)