Vol. 4
 
第4話 ’80年代の北上線 その1:冬の気動車
 
 フォトギャラリーと少々ダブってしまうのですが、今週は80年代の北上線です。
 こちらではカラー版、今回は気動車編をお送りします。
 この頃、何かといえば向かう先は北上線。四季を通じて通い続けていました。特に冬は北上線がもっともそれらしい季節だと感じていました。今ではほっと湯田駅(当時の陸中川尻駅)以外は無人駅になってしまいましたが、当時はほとんどの駅が有人駅。いつの間にやら駅員さんとも顔見知りになり、撮影を終えて帰ってくると熱いお茶を入れて出迎えてくれていました。
 最近でも、ちょこちょこと北上線には向かうのですが、ひと気のなくなった駅には、やっぱり寂しさが漂います。

 

 
 原色のキハユニ26、ほとんどの各駅は1色の頃、好きな車両でした。
ゆだ錦秋湖(当時陸中大石)-ほっと湯田(当時陸中川尻)
 

 
 当時の駅員さんの仕事は通表扱いに、乗客、空いた時間には雪かきと
忙しそうでした。冬季には大きな駅から応援も来て駅員室も賑わって
いました。
ゆだ錦秋湖(当時陸中大石)
 

 
 強烈な地吹雪が線路を襲います。下り列車から1時間とたたないうちに
レールは雪の中へ。上り列車が雪煙を上げて走って行きました。
横川目-和賀仙人

 

 
 前の雪下ろしから数日しか立っていないのに、屋根に高々と積み上がる雪。
駅舎には大雪の警報が表示されています。これから数日間雪は降り続きました。
黒沢駅
 

 
ほんのひと時雪が止んだと時、普通列車が峠に向かって走ります。
雪の合間に黒沢の集落でも雪かきが続いていました。
ゆだ高原(当時岩手湯田)-黒沢

 
 
 冬の夕暮れ、通勤客を乗せた普通列車が発車を待ちます。
降りしきる雪と、揺れるタブレット。懐かしい駅の一幕です
相野々駅