Vol. 12
 
第12話 ’71年羽越本線坂町駅
 
 ’71年3月と言えば小学校4年生の時、私の鉄道写真としてはもっとも古い頃の写真です。当時の羽越本線はひっきりなしに貨物列車が走り、時刻表の旅客列車と合わせれば、ダイヤを持ってなくても十分撮影ができました。鶴岡から急行しらゆきに乗り、坂町で米坂線に乗り換えるまでの時間、カメラを持ってホームで撮った写真です。
 今からすれば当時の自分に写真の撮り方を特訓したくなる気がしますね。なにせ、一眼レフカメラ(ミノルタSR−7)を持っていながら「遠くを撮る時は無限遠」と決め込んで、ピントあわせ知らず。この坂町駅でも、フィルムがカラ回りで50回くらいのシャッターを切ってようやく気づきました。当然写真は幻へ。子供ながら青ざめていましたが、まさかこれから始まる数々の失敗の記念すべき1回目になるとは思ってもいませんでした。

 
 

 
 坂町駅では翌年昭和47年10月の電化に向けて、すでにビームが設置されています。
この頃、本線上ではまだビームもポールも立っていない場所が多かったように記憶
しています。左のホーム上の貨物もD51牽引、ヤードでも貨物が発車の準備です。
そんな場内をドレインを切って下り貨物が発車して行きました。
 
羽越本線 坂町駅
 
 
 
 坂町駅のホーム下り側で入線してくる貨物列車を撮影しています。
次々と走る汽車を見るうちに、だんだん鉄道にのめり込む基礎が
出来てきたのでは?と思っています。

羽越本線 坂町駅
 
 

 
 うずたかく積まれた石炭は一気にテンダーの上へと積まれます。
あたり一面に石炭のにおいが漂っていました
 
羽越本線 坂町駅

 

 
 ホームから機関区方面を見ています。
活気溢れる構内、この姿は翌年10月の電化まで続いた
のだと思います。
 
羽越本線 坂町駅
 

 
構内の片隅には、ついに見ることのできなかったラッセルや
ロータリーが佇んでいました。右端、貨車に隠れているの
がマックレーでしょうか?一度「キマロキ」を見てみたかった
とつくづく思います。
 
羽越本線 坂町駅
 
 
 

 
 ドレーンに包まれながら坂町駅を発車する貨物列車です。
その大きさと迫力に圧倒されました。

羽越本線 坂町駅

 
 
 


 
坂町駅ではないのですが、この頃乗った客車です。
たぶん、これが始めて乗った汽車ではないか?と
思っています。たぶん羽前大山駅だと思うのですが、
記憶が定かではありません。もしかすると
鶴岡駅?どなたかご存知の方、ご一報いただけると
嬉しいです
 
 

 
この翌年、昭和47年の夏に、もう一度羽越本線を訪れています。
その時には全ての列車が架線の下、機関車が最後の運転をして
いました。その様子は、いずれまた。